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初級ソフトウェア品質技術者のシラバスから用語まとめ(1章)

資格試験関連の話です。公式サイトはこちら。

www.juse.jp

 

来週が試験日です、、問題集は解いていたものの過去問から出るわけじゃなさそうな気配を感じて、今更ながらにシラバスから用語を簡単にまとめます。

 

シラバスの中身は、

ソフトウェア品質知識体系ガイド -SQuBOK Guide-(第2版) | SQuBOK策定部会 |本 | 通販 | Amazon

 のどの章が試験対象なのか、求められる知識レベルは、がまとまっています。

今気づきましたが、発売日2020/11/21でSQuBOK GuideのV3がリリースされているのですね。じきに試験の方も追従するかもしれないから、ぜひ受かっておきたい。

なお、過去問はこんな感じです。用語をよく知っておかないと間違います。

www.juse.jp

 

SQuBOKが分厚い=範囲が広いので、この記事でメモる用語は第1章分です。(なお、自分が不安な用語だけです。また本記述はあくまで個人用メモです。利用して何か不都合が発生したとしても責任は持てません、、あしからず)

1.ソフトウェア品質の基本概念
1.1品質の概念
  • コトづくり:顧客の行動様式の変化をもたらすような価値の提供。総務省2013年提言。
  • ソフトウェア品質:解析的に把握する品質モデルがISO/IEC25000シリーズ(SQuaRE)。ISO/IEC25010の品質モデルでは、ユーザーを一時利用者、二次利用者間接利用者に分類定義。ISO/IEC25000シリーズでは要求の実現のために「利用時の品質モデル」と「製品品質モデル」を定義している(25010:2011)。
  • 誤差・誤り/エラー:計算された値や観察値と正しい値の相違
  • 障害/フォールト:機能単位の能力の縮退または喪失を引き起こす異常な状態。バグはここに入る。
  • 故障:機能単位の脳録画なくなること。バグのせいでソフトウェアが意図通りに動かない現象は、故障(failure)。
1.1.1品質の定義
  • 品質の相対性:「品質には、立場によって重視することが異なる」品質とは、を一意に定義することはできない。
  • RAD(Rapid Applicatioin Development):JamesMartin。開発期間の短縮化と顧客のニーズに素早く対応することに注目している。
  • QCサークル活動:全員参加の品質管理活動。
  • QC診断:経営者自ら現場部署を訪ね、生産性や品質の阻害要因を除去していく活動。
  • 特性要因図:要因と結果の関係を整理する手法、フィッシュボーンダイアグラム。
1.1.2ソフトウェア品質モデル
  • SQMAT(Software Quality Measurement and Assurance Technology):NECで開発されたソフトウェア品質の手威力的に計測する技本。8種類の品質要求尺度と23種類の品質設計尺度が定義されている。
  • 利用時の品質モデル:ISO/IEC25000シリーズ。有効性、効率性、満足性、リスク回避性、利用状況網羅性の5つの特性からなる。利用者が目標を達成できる程度。
  • 製品品質モデル:ISO/IEC25000シリーズ。機能適合性、性能効率性、互換性、使用性、信頼性、セキュリティ、保守性、移植性の8つの特性からなる。
  • データ品質モデル:ISO/IEC25000シリーズ。15の特性からなる。
  • 外部品質特性、内部品質特性、品質特性、品質副特性:ISO/IEC9126シリーズ。ISO/IEC25000のご先祖で、特性の数が少ない。利用時の品質(4つの特性)と、外部及び内部品質(6つの特性)を定義。
1.1.3ディペンダビリティ
  • ディペンダビリティ:アベイラビリティ性能及び、これに影響を与える要因、すなわち信頼性性能、保全性性能及び保全支援能力を記述するために用いられる用語。時間の経過や使用状況の変化の中での品質という意味合いもある。アベイラビリティ、リライアビリティ、メンテナビリティを含む用語で、定性的。定量的に信頼性脳を表現する場合は、信頼度という。IEC60300と、JIS C 5750で総合的な体系が規定されている。
1.1.4使用性
  • 使用性:明示された使用状況において、有効性、効率性および満足性を持って明示された目標を達成するために、明示された利用者が製品またはシステムを利用することができる度合い。「ユーザビリティ」「使いやすさ」「使い勝手」などと呼ばれる。
  • UCD(User Centered Design)人間中心設計:ISO13407により広まった。これによりソフトウェアだけでなく、マニュアルやパンフレットなどのユーザー設定も考慮対象となった。
1.1.5セーフティ
  • 危害(harm):システムによって人命が損なわれたり、身体に害が及ぼされたり、社会に広範な悪影響が与えらえること。
  • ハザード:危害を発生させる原因。
  • セーフティ:ハザードの発生を抑制する性質、ハザードが起こっても危害に至らない性質、ハザードが起こっても危害を回避できる性質。
  • 本質安全・固有安全:ハザードを抑制する性質のこと。
  • 機能安全:ハザードを危害に至らせない、危害を回避できる性質のこと。
  • SIL(Safety Integrity Level)安全度水準:セーフティに関するリスクの許容範囲の小ささ。故障(ハザード)の発生確率により等級化した4段階からなる定量化尺度。SIL(レベル)が高いほど、ハザードの発生頻度を少なく、危害は小さい必要がある。
  • レジリエンス:システムが想定された条件や想定外の条件の下に要求された動作を継続できるために、自分自身の機能を、条件変化や外乱の発生前、発生中、あるいは発生後において調整できる本質的な能力のこと。
1.1.6セキュリティ
  • コモンクライテリア(CC):ソフトウェア、ファームウェアまたはハードウェアとして実装されたIT製品のセキュリティ評価のための共通基準。CCのための共通評価方法がCEM。セキュリティの実現程度を評価することは、ソフトウェア品質を評価すること。セキュリティ評価制度がコモンクライテリア評価制度として国際相互認証制度化されている。
1.2品質マネジメントの概念
  • 品質マネジメント:品質の良い製品・サービスを提供するために組織を指揮し、管理すること。
  • 結果系:結果である製品やサービスに対する検査を強化して、悪いものを外に出さないことを基本にする。
  • 要因系:製品とサービスを作り出すプロセス重視のマネジメント。
1.3 ソフトウェアの品質マネジメントの特徴
1.3.1 プロダクト品質とプロセス品質
  • プロダクト品質:製品品質と利用時の品質を総称した呼び方
  • 製品品質:内部特徴(中間製品の静的な測定量)やと、外部特徴(実行時のコードの振る舞い)を測定することによって評価することができる
  • プロセス品質:プロセス能力や工程能力、工程性能と呼ばれる。アウトプットのばらつき=成果物の障害だけではなく、コストや納期も管理対象。
1.3.2品質つくり込み技術の考え方
  • 品質作り込み技術:成果物を作成する過程で品質を確保するための作業を施し、のちに続く工程に障害を流さないようにするという考え方に基づく技術。
  • ソフトウェアパターン:開発の工程や領域で繰り返し適用されてきた熟練者による解決策に名前を付けて抽象化したもの。
  • モデル化:認知したいと考えている構造、振る舞い、現象などについて別の効率的な形式や方法による表現を用いること。大抵の場合は抽象化(単純化)を伴う。
1.3.3システムおよびソフトウェア測定の考え方
  • システム及びソフトウェア測定:測定量の値を決定するという目的を持った操作の集合。
  • GQM(Goal、Question、Metric):測定目的と測定量を結び付ける代表的な手法。
  • 測定プロセス:4つのアクティビティからなる。1)測定に対する確約の確立および保持(管理者とのにぎり、リソース確保)2)測定プロセスの計画 3)測定プロセスの遂行 4)測定の評価
1.3.4システムおよびソフトウェア評価の考え方
  • システム及びソフトウェア評価:ある”もの”が規定要求事項をどれだけ満たすことができるかの程度を示すための体系的な審査。品質評価には、評価結果の善し悪しの判断根拠となる要求事項があらかじめ明確化されていること、評価プロセスが確立されていることが必要。
1.3.5V&V(Verification & Validation)
  • Verification 検証:仕様適合性を確認する。正しく成果物を開発しているか?工程の成果物が、その工程の開始時に課された条件を満足しているかどうかを決定するために、システムあるいはコンポーネントを評価するプロセス。
  • Validation 妥当性確認:ニーズ充足性を確認する。正しい成果物を開発しているか?システムあるいはコンポーネントが規定要求事項を満足しているかどうかを決定するため、開発プロセスの途中あるいは最後にシステムあるいはコンポーネントを評価するプロセス。
1.3.6日本におけるソフトウェア品質保証
  • 日本におけるソフトウェア品質保証:レビュー重視、障害分析に基づく改善、独立した品質保証部門の存在が特徴。

 

 

参考サイト

https://blogs.techvan.co.jp/quality/jcsqe